Monamily in Paris (...in London/in Tokyo/in New York/etc...)

派遣留学でパリの街に恋し、東京でアメリカ軍人の夫と結婚し、日系企業の駐在員としてロンドンで単身赴任中の私の純ジャパ奮闘記

【コロナ禍の欧州旅行】イギリス・ロンドン編

コロナ禍に旅行した12ヶ国のうち、最も入国ルールが厳格だったのがイギリスであった。EU・シェンゲン圏内の往来が自由になってからしばらく経っても、英国だけは中々その国境封鎖を解いてくれなかった。

そんなイギリスへ、漸く自由に旅行できるようになったのは2021年秋のことだった。
だが、依然としてルールはEU圏内の国に比べて厳しめで、渡航前・到着後2日目に抗原検査が必要で、かつ入国前に記入提出するオンラインフォームも他の国のそれよりも細かい内容であった気がする。

渡航前に到着後2日目の抗原検査を予約し、その予約番号をオンラインフォームに入力しないといけない。手間だし面倒だが、良く出来たシステムだとは思った。

コロナ禍に散々旅行したこともあり、入国規制等を確認するために様々な国の政府機関ホームページを見てきたが、イギリスはかなりユーザーフレンドリーでわかりやすいホームページを提供していた。ルールは厳しかったが、必要な情報が1ヶ所にまとめて書かれていたので、以前の日本の厚生労働省のホームページのように複数ページを確認しないと結論がわからないみたいなことはなかった。

 
 
 
 
 
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冬の欧州はとにかく天候の優れない日が多いのだが、この時のロンドンも曇りと雨のオンパレードだったので、写真を撮るのには相当苦労した。
まあ、ロンドン自体がそこそこ近代的な街並み(東京より田舎だが、パリよりは都会)なので、そこまでキャーキャー騒いで写真を撮る必要もなく、友人と食事や買い物、美術館鑑賞をゆっくり楽しめたので、十分満足している。

恐らく、一番ロンドンらしい写真が撮れたのは、以下の公衆電話ボックス。
ロンドンと言えば「赤」というイメージがあったが、茶色と白を基調とした建物たちの中にひょこっと現れる赤い電話ボックスとバスは予想通り可愛くて、もし私がこの町に住んでいたらメインの被写体として撮りまくっていたと思う(ポルトガルリスボンで言うと、路面電車のような立ち位置である)。

 
 
 
 
 
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どこの都市でも撮りたくなる「通りからひょっこりモニュメントが見える写真」は、ロンドンだと以下のような感じ。セントポール大聖堂へ続く道にロンドンバスが走っている。後方に見えるuglyな近代建築も歴史的な街並みに溶け込んでいると感じるのは、やはりロンドン自体がパリよりも近代的な都市で、近代建築も街並みの一部として既に馴染んでしまっているからだろうか。

 
 
 
 
 
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とにかく物価は高かったが、各国料理のレストランが充実していて、食事に困ることはない。定番のフィッシュアンドチップスも1度食べたが、あとは友人の従兄弟(イギリス在住)オススメのタイ料理や中華などを楽しんだ。

一部の美術館・博物館が無料で入れる一方で、有料の観光施設はとことんチケットが高い。1つの施設が結構広々としていて、真剣に見て歩くと時間が足りないので、無理に全てのスポットを廻ろうとせずに、興味のある場所に絞って訪れた方が楽しめると思う。

 
 
 
 
 
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正直、ロンドンについては観光そのものよりも、街歩き等を通じて感じたちょっとしたことの方が思い出に残っている。

まず、街中や電車の中で人々が話している言葉が(全部ではないが)理解できてしまうという状況が久しぶりすぎて新鮮だった。

フランス語がマトモに話せない人間がパリの街を歩いていると、街の人の会話はBGMのように聞こえている。たまに知っている単語が出てくるが、基本的に音楽を聴いているような感覚である。スペインやポルトガルを旅行した時も、フランス語以上に何もわからないので、会話は全てBGMだった。知らない外国語の会話がBGMが耳に入ってくるのも、異国情緒を感じられて好きだった。

これがロンドンとなると、皆が英語を話しているので訳が違う。
BGMではなく、家族の話やテレビの話や食事の話をしているのが耳に入ってくる。目からも耳からも入ってくる情報量が多すぎて、何だか気疲れしてしまいそうだった。
例えるならば、普段裸眼でお風呂に入っている視力0.01の人が昼間にメガネをかけて浴槽を覗いたら予想以上に汚れていたという時の衝撃に近い。イギリスでさえこれなのだから、日本語圏に戻ったら顕微鏡で微生物を見ているレベルで情報が入ってきて疲れ果ててしまうのではないかと危惧したが、後から述べる理由でそうはならなかった。

今回一緒に旅行したのは、同じくフランス語が殆ど話せないアメリカ人の同級生だったが、彼女は「パリは大好きだけど、やはり町の人たちと会話ができないのは寂しいから、やはり住むなら英語圏が良い。ロンドンに来て、久々に店員などと会話ができて楽しかった。何だかアメリカが恋しくなった」と言っていた(誤解のないように補足しておくと、彼女はアメリカ国籍で長年アメリカに住んでいるが、元々はマレーシア出身で英語は第2言語である)。

「ロンドンでは町の人と会話ができて楽しい」というのは私も同意見である。パリのデパートやレストラン等でも店員と会話をしていて十分楽しかったが、やはり自分がフランス語が話せないせいで会話は限定的だったのだと気付かされた。

一方で、「町の人と会話ができるという点で日本が恋しいのか?」と自分の問いかけた時、私は首を傾げた。
そもそも日本(少なくとも東京)では、町の人とフレンドリーに会話する習慣がない。他人とは必要最低限の会話しかしないので、日本語レベルがA2だろうがC2だろうが、会話の内容に差は出ない。

実際、私が東京で店員と交わす会話は、パリで店員と交わす会話と大差ない。いや、むしろパリにいる方が店員とフレンドリーに色々話せて楽しいと感じていた。
同じ文化の西洋圏で比べれば、言葉の通じるロンドンの方が通じないパリよりもよりフレンドリーに会話できて楽しいのかもしれないが、そもそも他人と会話する文化の無い東京から来た人間としては、パリでも十分楽しいのだ。言葉以上に文化の違いというのは大きいと、つくづく実感した。

 
 
 
 
 
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ロンドンとパリは近くて遠い。陸路で国境を超えることは、シェンゲン圏内であれば何度も経験していたので、圏外のイギリスとはいえパスポートとカバンを見せればすぐに電車に乗車できるのだろうと高を括っていたが、大間違いだった。

駅の片隅に大げさなゲートが設置されており、今までの人生で経験したどの空港のコントロールよりも厳しかった気がする。渡英の目的や、フランスで何をしているのか、ビザの有効期限に関することまで、細かく質問を受けた。同じシェンゲン圏外の旅行でも、トルコを訪れた際には空港でも殆ど何もチェックされなかったので、当たり前だが国による差が大きい。

 
 
 
 
 
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www.instagram.com完全に主観だが、ロンドンはパリと東京を足して2で割ったような街だと感じた。
パリよりは便利で暮らしやすいのかもしれないが、どうせヨーロッパに住むなら私はまたパリに住みたいと思う。勿論、ヨーロッパ諸国を旅行するうえでEU加盟国かつ地理的に利便性が高いフランス・パリが有利というのもあるが、単純に都市同士を比べても、私はパリの方が好きである。

とはいえ、ロンドンに住んだことはないので、もし機会があれば住んでみたいし、そのうえでキチンと比較してみたい。

きっと、何か新しい発見が、あるはずだ―――――――。

 

※【コロナ禍の欧州旅行】シリーズの記事一覧は以下リンクよりご覧いただけます。

monamilyinparis.hatenablog.jp