Monamily in Paris (...in London/in Tokyo/in New York/etc...)

派遣留学でパリの街に恋し、東京でアメリカ軍人の夫と結婚し、日系企業の駐在員としてロンドンで単身赴任中の私の純ジャパ奮闘記

【フランス生活】うちはInstagramに、ハマったんやない。 移住先の街が、たまたまフォトジェニックだったんや。

元々、私は写真を撮るよりも文章を書く方が好きだったので、フランスに移住する前はInstagramは殆ど使用していなかった。

気が向いたときにラーメンや焼肉の写真を投稿する以外、どうやってこのSNSを使えば良いのかわからなかったし、特段活用したいとも思わなかった。写真に関しても、旅行やイベントの際には申し訳程度に撮っていた程度で、写真を撮ることを目的に外へ出るなんて考えたこともなかった。

そんな私がミラーレス一眼を購入したのはフランス移住の直前、「一生に一度の機会かもしれないし、カメラがあった方が良いだろう」というフワッとした理由によるもの。

実際、移住後もしばらくは何のコンセプトもなく適当にエッフェル塔凱旋門や街中で見つけたものをパシャパシャと撮っていただけだった。

 

そんな私に転機が訪れたのは、2020年10月末から11月末までのロックダウンだった。この時期はとにかく辛かった。何が辛いって、全てが不慣れな上に異常事態なのだ。それまではフランス語はおろか英語すら日常的に使う経験が無かったような人間が、殆ど顔もわからない外国人クラスメイトとオンラインで授業を受けながら時にはグループワークやらディスカッションやらの課題もこなさねばならないのだから、一筋縄ではいかない。クラスメイトは全員弁護士で、自分の法律知識の欠如も辛い。レジュメには、日本語で調べてもよく理解できない定義が山積みだった。そして、自粛という文化のある国からやってきた極東アジア人が、ロックダウンと言われてしまうと、何が何でも家にいないといけないと思ってしまう。そして欧州の秋は東京と比べ物にならないくらい寒いし、朝9時近くまで陽が昇らないので、東京では毎朝5時起きだった私でさえ全く起きれない。

これは、10年前の新入社員時代、地方配属で田舎生活・会社員生活・一人暮らしの全てが初めてだった時の状況と少し似ている。当初は社宅の駐車場から車を出すだけで10分位かかっていたのを覚えている。

今回も、英語・フランス語・海外生活・ロックダウン・オンライン授業・多文化グループと初めてが重なりすぎていた。

 

その後、何とか課題と試験をこなして11月末を迎え、1ヶ月間のロックダウンも終焉した。勿論、飲食店や美術館などは依然閉鎖中で、夜間外出禁止令も継続していたが、街はすっかりクリスマスムードとなり、ラファイエットやプランタンなどのデパートやDior本店などがデコレーションやイルミネーションを開始し、パリが一段と美しく輝く季節が訪れた。

私はとにかくその全てを訪れたいと思った。東京では、恋人や友達から誘われない限りそういった場所にあえて赴こうとは思わなかったが、この時は1人でも全力で行きたいと思った。初めてのパリでのクリスマスに興奮していたのもあるが、先に述べた1ヶ月間があったからこその衝動だったと思う。

とにかく写真を撮りまくった。そして、日本にいる友人たちに見せたくて、その何枚かをInstagramに投稿した。これがすべての始まりだった。

 
 
 
 
 
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今見ると写真の撮り方が酷すぎて貼るのを躊躇するレベルだが、それはさておき。

この時私は、クリスマスのライトアップに飾られたパリは宝石箱のようだと感じた。

 
 
 
 
 
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当時は投稿戦略も何もなかったので、撮ったその日に全ての写真を投稿して満足していた。閲覧者からすれば、同じ人間の撮った写真が一気に何枚もフィードに表示されたわけだから、私に殺意を覚えたフォロワーも少なくなかったことだろう。

一方で、フワッとした気持ちではあったが、Instagramに写真を投稿するのも良いもんだなと思った。せっかくだからもっと投稿しよう。そして、アカウント名を印象的なものに変えたいと思い、当時Netflixで流行っていたEmily in Parisに感化されて@monamilyinparisと命名した。

 

その後もパリの写真を色々と投稿していたところ、数名のクラスメイトが私にメッセージを送ってきた。どうやら、皆が私のInstagramアカウントを気に入ってくれたようだ。

「monamily in parisのアカウントめっちゃええやん。載せてる写真が本物のemily in parisより全然良いわ。アタシもクリスマスのライトアップ見に行きたいねんけど、一緒に行こうや」

大げさかもしれないが、この時初めて、周りが自分を認めてくれたような気がした。Instagramのおかげで、皆と距離を縮めることができた気がした。

Monaの写真、うちめっちゃ楽しみにしてるけー、これからも沢山投稿してな」――――――― この時私は、限られた在仏生活期間の中で、可能な限り写真を撮り続けることを誓った。

 
 
 
 
 
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